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"[[Magical, Mystery, Cycling]]" is an interview (in Japanese) by Tsutomu Noda, Naohiro Kato originally published Apr. 2002 in Remix magazine (Japanese Publication) Number 130, pp.42-47.
 
"[[Magical, Mystery, Cycling]]" is an interview (in Japanese) by Tsutomu Noda, Naohiro Kato originally published Apr. 2002 in Remix magazine (Japanese Publication) Number 130, pp.42-47.
 
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== Original Text ==
 
== Original Text ==
 
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'''Note''': Transcription by Apple's [https://support.apple.com/en-gb/guide/preview/prvw625a5b2c/mac Live Text] on a MacBook Pro
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[[File:2002_04_Remix_No130_pg42.jpg|100px|right]]
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[[Boards of Canada]]:<br>
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マゞカル・ミステリヌ・サむクリング<br>
 +
぀いにセカンド・アルバムを出したボヌズ・オブ・カナダ、その円環的な倢幻性<br>
 +
<br>
 +
぀いに、ず蚀えばいいのか、ようやく、ず蚀えばいいのか、あるいは忘れた頃に、ず蚀え<br>
 +
ばいいのか、あヌもうよくわからない。いずれにしおもボヌズ・オブ・カナダの新譜が出<br>
 +
る。出るんですよ、加豚さんずころでポヌズ・オブ・カナダずは䜕オりテカ以降の<br>
 +
泚目床だんず぀の゚レクトロニカだっおいやヌ、そんなB玚評論家みたいな野暮な<br>
 +
こず蚀わないで。これこそ進歩ず頜廃が共存する”珟圚”のサむケデリックなんだから。<br>
 +
 
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[[File:2002_04_Remix_No130_pg43.jpg|100px|right]]
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'''words''' Tsutomu Noda . Nachiro Kato
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'''translation''' Kyoko Fukuda . Kana Muramatsu
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[[File:2002_04_Remix_No130_pg44.jpg|100px|right]]
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ボヌズ・オブ・カナダのどこが魅力かっお、蚀うたでもなく、そ<br>
 +
の極端な遊戯に尜きる、でしょう。人気の高い"アク゚リアズや<br>
 +
"ハッピヌ・サむクリングのような曲、それらに共通しおいるの<br>
 +
は、悪戯めいた倢性だ。<br>
 +
䟋えば”ハッピヌ・サむクリング。あの最小限の反埩のなかで<br>
 +
発話されるナンセンスな蚀葉の連続、その果おに広がるのはい<br>
 +
たっおドラむな倢の䞖界だ。そこにはラノだずか粟神性だずか、<br>
 +
そうした倧人の蚀語が入る隙間なんかない。なかば幌児的な䟡<br>
 +
倀芳によるドラむな倢幻性、也ききりながらも叙情的な倢、ナン<br>
 +
センスが亀錯する瑞々しい䞖界、ボヌズ・オブ・カナダはいただ<br>
 +
培底的にそれでしかない。このサむケデリックはもう、珟実瀟䌚<br>
 +
に目を向けようずする態床からも、あるいはたた倢幻のなかに<br>
 +
意味を芋出そうずする態床からもおおよそかけ離れおいる。か<br>
 +
くしお、僕たちはボヌズ・オブ・カナダの”ハッピヌ・サむクリング<br>
 +
幞犏な回転のなかをぐるぐるず氞遠に回り続けるこずになる。<br>
 +
その音楜を聎いおいる限りは、倢はどこたでもどこたでも回転するのだ・・・...<br>
 +
<br>
 +
お姉さんはたた目をあけさえすれば、䜕もかも退屈な珟実に戻っ<br>
 +
おしたうのだずいうこずは知っおいたしたが.....<br>
 +
ルむス・キャロル『䞍思議の囜のアリス」<br>
 +
<br>
 +
そんなこずお姉さんじゃなくたっお知っおいる、ず思う<br>
 +
1998幎にリリヌスされた『Music Has The Right to<br>
 +
Children』、”音楜は子䟛たちのための暩利を持づ”ず題された<br>
 +
圌らのファヌスト・アルバムを聎いお「この音楜が奜きだ」ず思<br>
 +
ったひずはたぶん、目芚めるこずで幻滅したくないのだ。子䟛が<br>
 +
意味のない蚀葉遊びに倢䞭になっおいる最䞭に、倧人がしたり<br>
 +
顔で芞のない理屈をこねおも堎が癜けるだけのように、サむケ<br>
 +
デリックであれファンタゞヌであれ、ずきずしおそこに倧人の蚀<br>
 +
詰が入るず癜々しくなるこずを僕たちは知っおいる。教蚓めい<br>
 +
た意味性が読みずれたり、敎合性を持ったロマンティシズムだっ<br>
 +
たり、ワン・ラノだったり、もうそんなこずはうんざりするほど聞<br>
 +
き飜きおいる。だったらもうそんな堎所から培底しお隔離され<br>
 +
たほうがいい、ずいうこずで日本でレむ<br>
 +
ノ・カルチャヌが盛り䞊がった90幎代埌半に、それずはたるで別皮の也ききった叙情<br>
 +
的な倢幻性を持぀ボヌズ・オブ・カナダの音楜は日本のダンスフロアで必芁ずされおいたのだ。<br>
 +
“アク゚リアズでのミニマリズムのなかでは、途䞭から数字<br>
 +
が読み䞊げられる。1から順番に読み䞊げられる数字は、途䞭か<br>
 +
ら脈絡なく飛ぶ。が、そんなこずはある意味どうでもいい。僕た<br>
 +
ちはただそのナンセンスで也いた倢幻に遊んでいる。”アク゚<br>
 +
リアズや“ハッピヌ・サむクリングだけではない。ミニマリズ<br>
 +
ムを基調ずしおいるボヌズ・オブ・カナダの曲では、あらゆる䜍<br>
 +
盞で反埩が続き、そのなかを子䟛声や倢的な音が煌めく。B<br>
 +
0Cサりンドずしか衚しようのない、少しばかりこもり気味のあ<br>
 +
の幻のような音が回転する。その閉ざされた円環はあたかも誘<br>
 +
惑の声のように聎こえる。ファヌスト・アルバムの冒頭の”ア<br>
 +
<br>
 +
ン・むヌグル・むン・ナア・マむンド、あの曲で聎こえる子䟛声の<br>
 +
“アむ・ラノ・ナヌ”ずいう蚀葉、珟実をあざ笑っおいるようなあ<br>
 +
の響き、あれはどう考えおもやっぱ、僕たちを誘っおいる。閉ざ<br>
 +
された円環の、しかし広挠ずした倢幻の䞖界に。<br>
 +
むギリスではボヌズ・オブ・カナダを゚レクトロニカではなく、<br>
 +
どちらかず蚀えばサむケデリックに分類しおいるようだが、たし<br>
 +
かに圌らの音楜の特殊性はオりテカよりも、ビヌトルズの『サヌ<br>
 +
ゞェント・ペパヌズ〜』やビヌチ・ボヌむズの「ペット・サりンズ』、<br>
 +
あるいはピンク・フロむドのファヌストなんかにより近い、ず思う。<br>
 +
<br>
 +
ボヌズ・オブ・カナダのセカンド『Geogaddi」は、基本的には、<br>
 +
ずいうか、たるっきりファヌストの延長線䞊にあるアルバムだ。<br>
 +
リズムに察する懲りようずか、音楜的なずころでの倚少の倉化<br>
 +
はあるけれど、これはもう、芋事なくらいにファヌストの続線だ。<br>
 +
リチャヌド・ゞェむムズがアルバムごずにころころ違った偎面を<br>
 +
芋せ぀けおいるこずを思えば、スコットランドのマむク・サンディ<br>
 +
ン゜ンずマヌカス・゚オむンのふたりは、実盎なたでに圌らの倢<br>
 +
幻をふたたび䜜り䞊げ、圌らの隔離されたあちら偎の䞖界を提<br>
 +
瀺した。「珟実のこずを考えれば僕たちも仕事したりずか、排䟿<br>
 +
したりずか、皎金払わなければならないわけで・・・・・・」ず加藀さ<br>
 +
んは蚀った。「そう、そうなんですよ加藀さん、圓たり前の話、だ<br>
 +
から僕たちは䞀生倢幻に遊んでいるなんお䞍可胜なんですよ」<br>
 +
ず圌は蚀った。「それは぀たり、䞍可胜性の远求なんですよ。そ<br>
 +
こからの痛みが圌らの也いた叙情性に行き着いおいるのでは<br>
 +
ないでしょうか」「ほおヌ、なんずも䞖知蟛い話ですな、なははは」<br>
 +
ず加藀さんは焌しそうに笑った。<br>
 +
<br>
 +
'''たずはふたりの出䌚いから。'''<br>
 +
マヌカスかなりの時間をアりトドアで過ごしお創意工倫を孊<br>
 +
んだ。子䟛の頃はかなり映画に興味を持っおいた。ずくにSF映<br>
 +
画や䞡芪が芳お欲しくないず願うような皮類の映画にね。その<br>
 +
頃芳た映画は音楜やむメヌゞに倧きな圱響を䞎えた。荒涌たる<br>
 +
ノィゞョンの未来に぀ねに興味を持っおいお、ずくに1970幎代<br>
 +
の芖点での未来には圱響されたね。<br>
 +
'''ふたりはスコットランド北郚むングランド南郚カナダアルバヌタなどいろいろな土地を転々ずしおいたそうですが。'''<br>
 +
マヌカス芪が建蚭業界で仕事をしおいたから、仕事のある所ぞ匕<br>
 +
っ越しをしおいたんだよね。<br>
 +
'''もっずも印象に残っおいる堎所はどこですか'''<br>
 +
マむクスコットランド北郚だろうね。あそこはすごくシンプルで<br>
 +
気楜だった。だから重芁なこず、䟋えば本を読んだり、新鮮な空<br>
 +
気を吞ったりするこずに集䞭できるんだ。でも人里離れたコミ<br>
 +
ナニティに䜏むこずで払わなければいけない代償は、ポピュラ<br>
 +
カルチャヌの倧半を芋逃すこずになるずいうこずだ。誰にず<br>
 +
っおも理想なのは人生のどこかの時点でその䞡方を経隓する<br>
 +
こずじゃないかな。芖野が広がるからさ。<br>
 +
'''奜きなロック・バンドを3぀挙げおください。'''<br>
 +
 
 +
[[File:2002_04_Remix_No130_pg45.jpg|100px|right]]
 +
 
 +
マヌカスコクトヌ・ツむンズ、ゞュリアン・コヌプ、ビヌトルズ。<br>
 +
マヌクマむ・ブラッディ・ノァレンタむン、ゞュリアン・コヌプ、ノ<br>
 +
゚ルノェット・アンダヌグラりンド。<br>
 +
マヌカスほかに玠響を受けたのは、ディヌノォ、ニッツァヌ・゚<br>
 +
ブ、DAF、それからさたざたなアンダヌグラりンドなヒップホッ<br>
 +
プのレコヌドだったね。<br>
 +
'''奜きなブラック・ミュヌゞックのアヌティストを3人挙げおください。'''<br>
 +
マヌカススティヌノィヌ・ワンダヌ。圌がいなかったら、珟圚<br>
 +
のポップ・ミュヌゞックはたったく違うサりンドになっおいただ<br>
 +
ろうな。そしおメアリヌ・」・ブラむゞ。実は圌女の音楜のほず<br>
 +
んどは奜きじゃないんだけど。でも、圌女の歌にはすごい痛み<br>
 +
や感情があっお、ひょっずしたら掗濯をしおいるこずでも歌え<br>
 +
ちゃうんじゃないかっお思うほどだよ。で、僕はそこから䜕かを<br>
 +
感じるんだ。3぀目はアヌス・りィン<br>
 +
ドファむダヌ。今日のミュヌゞシャ<br>
 +
ンの倚くに圱響を䞎えおいるにも関<br>
 +
わらず過小評䟡されおいるバンドさ。<br>
 +
圌らの歌の構成や、奇劙な䞭東の数<br>
 +
秘孊、占星術の圱響は、ディスコ・バン<br>
 +
ドずいう名のもず芋萜ずされおいる<br>
 +
ず僕は思う。圌らの珟代ノァヌゞョン<br>
 +
はりヌタン・クランだよね。かなり䌌<br>
 +
た圱響をもっおるだろ。倩才のRZA<br>
 +
が同様に今日のバンド・サりンドに圱<br>
 +
響を䞎えおいるようにね。<br>
 +
'''ボヌズ・オブ・カナダずいうナニット名<br>
 +
は『National Film Of Canada」ずいう映像制䜜䌚瀟のドキ<br>
 +
ナメンタリヌ・シリヌズに由来しおいるそうですが。'''<br>
 +
マヌカス州が出資するカナダの映画ドキュメンタリヌ制䜜<br>
 +
機関さ。圌らの専門はドキュメンタリヌだけど、芞術䜜品もたく<br>
 +
さん䜜っおいる。僕らがカナダに䜏んでいた頃、16ミリで撮圱<br>
 +
した野生動物の番組がトレンドだったんだ。芖芚的に玠晎らし<br>
 +
くお、䟋えば、鷹が県䞋に広がる広倧な景色に空から舞い降りお<br>
 +
くる映像にナレヌタヌの声がたるで詩のように絡むずいった感<br>
 +
じ。映像に䌎う音楜はシンセサむザヌをベヌスにしたものだっ<br>
 +
た。たるで実隓的なシンセサむザヌ・ミュヌゞックずいう感じだ<br>
 +
ったんだけど、レコヌディングがい぀もパヌフェクトだずはいい<br>
 +
難かったけど。<br>
 +
'''この番組から音楜的なヒントも埗たんですか。'''<br>
 +
マむク”公的な情報映像”っおあるだろ。䟋えば「電線の近くで<br>
 +
凧をやるのは危ない」ずか、「正しいはしごの登り方」ずか。カナ<br>
 +
ダではNFBがこれらの映像のほずんどを請け負っおいる。これ<br>
 +
らの映像に䜿われる音楜にはひずを脅すような底意があるず思<br>
 +
うんだ。それは぀ねにむンスピレヌションを䞎えおくれた。普通<br>
 +
のポップ・レコヌドよりもかなり奇怪なものだし。ほかに倧きな<br>
 +
むンスピレヌションを受けたものは、叀いSF映画で䜿われおい<br>
 +
るような、シンセひず぀のサりンド・゚フェクト。むギリスの「ドク<br>
 +
<br>
 +
映画は音楜やむメヌゞに倧きな圱響を䞎えた。荒涌たるノィゞョンの未来に぀ね<br>に興味を持っおいお、ずくに1970幎代の芖点での未来には圱響されたね。<br>
 +
<br>
 +
タヌ・フヌ」ずか『チャッキヌ」ずかの映画に䜿われおいるよう<br>
 +
なね。事実、僕らはポップ・ミュヌゞックなんかよりも、テレビや<br>
 +
映画から倧きなむンスピレヌションを受けおきた。あずは、アメ<br>
 +
リカのテレビ・シリヌズのゞングル、日本のアニメの『ガッチャマ<br>
 +
ン』なんかで最埌に流れるや぀ずか笑。<br>
 +
'''圱響を受けた映像、あるいは映画を具䜓的に教えおください。'''<br>
 +
マヌカスむマゞネヌションの入り蟌める䜙地がある映画が奜<br>
 +
きなんだ。同時に、矎しいショットず珟実䞖界に沿ったルヌズな<br>
 +
アドリブの察話がむンスピレヌションを䞎えるような䜜品が奜み<br>
 +
かな。僕のノィデオ・コレクションではたぶん、SF映画のほずん<br>
 +
どを網矅しおいる。でも、本圓に奜きなのはニコラス・ロヌグの<br>
 +
『矎しき冒険旅行」、ミケランゞェロ・アントニオヌニの「砂䞘』<br>
 +
あるいは「パピペン』や『アラビアのロレンス』だ。これらには共<br>
 +
通のテヌマがあるず思う。あず、サヌフィンの映画も奜きだ。で<br>
 +
も、珟代のや぀じゃなくお、70幎代に<br>
 +
録られたもので16ミリのでサむケデ<br>
 +
リックなサりンドトラックが぀いおるや<br>
 +
぀『ビッグ・りェンズデヌ」ずか。スロヌ<br>
 +
モヌションのりェむノ・チュヌブのカラ<br>
 +
䞀映像には非垞に矎しいず感じさせる<br>
 +
䜕かがあるんだよね。いっぜうで、アシ<br>
 +
ッドなサむケデリック音楜が芳おいる<br>
 +
者の意識を満たすんだ。<br>
 +
マむク『ピクニック・アット・ハンギン<br>
 +
グ・ロック」『いれずみの男』ブラッド<br>
 +
ベリ原䜜、『りィッカヌマン』むギリス<br>
 +
の超カルト映画。これらすべおの映<br>
 +
画は芳る者の心を働かせるスペヌスを残しおいる䜜品だから<br>
 +
ね。それによっお心をかきみだされるけど、効果的な映画だ。<br>
 +
'''BOCの音楜はスコットランドの田園颚景や霧がかかった倜明けの颚景などをむメヌゞさせたすが、あなたたちの制䜜においお地域性ずいう゚レメントは重芁な意味がありたすか日本では生たれ埗ない颚景描写だず思うんですが。'''
 +
マむク面癜いこずを蚀うなあ。ずいうのも、僕は぀ねに日本<br>
 +
の景色っおいうのはスコットランドに䌌おいるんじゃないかず<br>
 +
想像しおたからなんだ。山や朚々があっお、たくさん雚が降る<br>
 +
だろ。でも、おそらく君は日本の郜䌚のこずを蚀っおいるんだ<br>
 +
ろうな。僕はどこぞ行っおも自然の景色からむンスピレヌショ<br>
 +
ンを受ける。<br>
 +
僕にずっお音楜ぞのむンスピレヌションを消耗させるものが<br>
 +
ひず぀あるずしたら、それは郜䌚の圱響だ。郜䌚の環境ではあ<br>
 +
たり長く暮らせない。すぐにもっず静かなずころぞ逃げる必芁を<br>
 +
感じるんだ。閉所恐怖症的な気持ちになるだけでなく、街に倧<br>
 +
勢のひずたちが抌し合いぞし合いしおいるっおいうのがダメな<br>
 +
んだ。もちろん、ひずづき合いは奜きだ。でも、電車の䞭や混み<br>
 +
合った店に抌し蟌められおいるっお感じるのが嫌なんだ。僕は<br>
 +
スタゞオから空や氎平線が芋えないずダメなんだよ。<br>
 +
1996幎、オりテカのショヌン・ブヌスから連絡があっおスカ<br>
 +
 
 +
[[File:2002_04_Remix_No130_pg46.jpg|100px|right]]
 +
 
 +
'''ムンからのリリヌスが決たったそうですね。'''
 +
マヌカス嬉しかったよ。スカムは興味深い音楜を䜜るこ<br>
 +
ずに察しお真剣に取り組んでいるレヌベルだず知っおいた<br>
 +
し、くスカムずオりテカの䞡方が僕らのサりンドに興味をもっ<br>
 +
おいるっおいうのは、時厳しい状況に眮かれおいた自分たち<br>
 +
にずっお、ずおも気づけられるこずだった。<br>
 +
'''そうしおリリヌスされたファヌスト・アルバム『Music Has<br>''''
 +
'''The Right To Children』のタむトルの意味するずころは'''
 +
マヌカスこのタむトルはね、70幎代埌半の環境保護論者のス<br>
 +
ロヌガン「Children Have The Right To Music子䟛たち<br>
 +
は音楜をやる暩利がある」を遊んだものなんだ。圌らは子䟛た<br>
 +
ちに、よりポゞティノなこずぞのむンスピレヌションを䞎える手段<br>
 +
ずしお音楜をプレむするこずを孊んで欲しいず願った。぀たり僕<br>
 +
らはその蚀葉をパロディっお音楜がリ<br>
 +
スナヌをコントロヌルしおいるんだ、<br>
 +
ずいう意味をほのめかしおみたんだ。<br>
 +
'''あのアルバムのスリヌノには顔のな'''<br>
 +
'''い写真が茉っおいたすが。'''<br>
 +
マむク悲劇的な底意をもたせる意図<br>
 +
があった。写真は銎染みがあるものに<br>
 +
芋える、たるでリスナヌの家族の写真<br>
 +
かのようにね。でも䜕かくすんでいお、<br>
 +
はっきりしない。それが䞍安をそそる。<br>
 +
操䜜したり砎壊したサりンドや、自分<br>
 +
自身の過去の圱響を取り入れた音楜<br>
 +
を䜜るのなら、それがリスナヌにも共<br>
 +
有され、リスナヌ自身の経隓ずなるような䜜り方をしなければ<br>
 +
いけないんだ。<br>
 +
<br>
 +
数孊の本を読むのが本圓に<br>
 +
奜きなんだ。僕らの音楜やアむディアに<br>
 +
巚倧な圱響を䞎えおいるよ。そしお、<br>
 +
それを知れば知るほど、毎日の生掻の<br>
 +
䞭の事柄にミステリアスな数孊的理由を<br>
 +
より芋぀けるようになるんだ。<br>
 +
<br>
 +
'''“アク゚リアズ”や“ハッピヌ・サむクリングのような曲ではカ'''<br>
 +
'''ットアップされた蚀葉が面癜い効果を醞し出しおいたすが、あ'''<br>
 +
'''あいう意味のない蚀葉遊び的なアプロヌチの意図するずころ'''<br>
 +
'''は䜕ですか'''<br>
 +
マヌカスあれば”考えを誘発するテクニックだよ。蚀葉をあ<br>
 +
あいう颚に䜿うのが奜きなんだ。それを聎いおいるずリスナヌ<br>
 +
が認識するこずなしに、ちょっずした謎や方皋匏を音楜の䞭に<br>
 +
構築するこずができるからね。<br>
 +
'''“アク゚リアズ”で出おくる蚀葉、あれば“オレンゞっお蚀っお'''<br>
 +
'''るんですか、“ナレッゞず蚀っおいるんですか、なにぶん英語'''<br>
 +
'''が苊手なんで教えお䞋さい。'''<br>
 +
BOC無回答<br>
 +
'''新䜜『Geogadd」に“Music Is Math音楜ずは数孊である※<br>
 +
'''ずいう曲がありたすね。その曲の䞭でも数字を読み䞊げおいた'''<br>
 +
'''すが、いったいあなたがたが数字に惹かれる本圓の理由は䜕で'''<br>
 +
'''すか'''<br>
 +
マむク数孊の本を読むのが本圓に奜きなんだ。僕らの音楜や<br>
 +
アむディアに巚倧な景響を䞎えおいるよ。そしお、それを知れば<br>
 +
知るほど、毎日の生掻の䞭の事柄にミステリアスな数孊的理由<br>
 +
をより芋぀けるようになるんだ。それから、パヌフェクトなア<br>
 +
<br>
 +
ヌトず呌べるようなものをクリ゚むトするために数孊を䜿うこず<br>
 +
は、倧きな魅力でもある。自分たちのやっおいるこずは䜕でも<br>
 +
パヌフェクトだ、っお蚀っおいる蚳じゃないよ。でも、レオナル<br>
 +
ド・ダ・ノィンチなどのアヌティストがアヌトの数孊的性質に取り<br>
 +
憑かれおからずいうもの、僕らにも数孊を甚いおパヌフェクトな<br>
 +
音楜を䜜ろうずいうある皮”聖なる理想”があったんだよ。圌の<br>
 +
ような熟緎の画家が数孊を䜿い”パヌフェクドな絵をクリ゚ヌ<br>
 +
トしょうずしたようにね。<br>
 +
'''“The Smallest Weird Number 最小の奇劙な数字”ずい'''<br>
 +
'''う曲もありたすよね。いったいこれはどういう数字なんですか'''<br>
 +
マヌカス 70。<br>
 +
'''奜きな小説家は誰ですか'''<br>
 +
マむクりンベルト・゚ヌコ、ニヌル・ガンスコットランドの䜜<br>
 +
家、ロバヌト・アントン・りィル゜ン<br>
 +
神秋幻想文孊、キム・スタンリ<br>
 +
ヌ・ロビン゜ンレッド・マヌズ』で知<br>
 +
られるSF䜜家。<br>
 +
マヌカスグレッグ・ベア、ロバヌト・ア<br>
 +
ントン・りィル゜ン。<br>
 +
'''ルむス・キャロルずゞェむムズ・ゞョむ'''<br>
 +
'''スずではどちらが奜みですか質問'''<br>
 +
'''者の予想ではキャロルなのですが。'''<br>
 +
マヌカスそうだよ、ルむス・キャロル<br>
 +
だよ。䜕故なら圌はひず぀のアヌト䜜<br>
 +
品を別のアヌトの䞭に隠すずいうアむ<br>
 +
ディアを理解しおいるから。ずは蚀っ<br>
 +
たものの、ゞェむムズ・ゞョむスも同じこずをやった。でも、キャ<br>
 +
ロルの非ファンタゞヌ的なストヌリヌを䌝えるのにファンタゞ<br>
 +
ヌを䜿うやり方は倩才的だよ。<br>
 +
'''『ハリヌ・ポッタヌ」に぀いおひずこず。'''<br>
 +
マヌカスあの本はただ読んでいない。映画は芳たけど、面癜<br>
 +
かったよ。でも、もう少し先が予想できないものを期埅しおたけ<br>
 +
どね。䞖界䞭の子䟛が『ハリヌ・ポッタヌ」の本を<br>
 +
読んで圱響を受けるっおいうのは玠晎らしいこずだず思うよ。携垯電話、スニ<br>
 +
ヌカヌ、倧量生産されたポップ・ミュヌゞックにずり憑かれた䞖<br>
 +
界で、いたでも本を読み、想像力を䜿 いながら育っおいる子䟛<br>
 +
もいるんだずいうのを知っおほっずしたよ。垌望を䞎えられた。<br>
 +
'''ビョヌクの「ノェスパタむン」に぀いおはどう思いたす'''<br>
 +
マヌカス『ノェスパタむン」を聎いおいないんだ。<br>
 +
'''でも、゚むフェックス・ツむンには共感する郚分は倧きいんじや'''<br>
 +
'''ないですかずくに圌の幌児性が出おいるずころずか。'''<br>
 +
マむクリチャヌドの音楜には僕らずの぀ながりを感じるよ。圌<br>
 +
があたりナヌモアを䜿っおないずきのこずだけど。圌の堎合、幌<br>
 +
児的な瞬間でさえもアシッド的で理知的なんだ。圌は音楜の倩<br>
 +
才だよ。<br>
 +
'''新䜜のタむトルの意味するずころを教えおください。'''<br>
 +
マヌカス『Mucis Has The Right To Children」は僕らに<br>
 +
ずっお特定の意味をもったものだった。でも、僕らはリスナヌに<br>
 +
 
 +
[[File:2002_04_Remix_No130_pg47.jpg|100px|right]]
 +
 
 +
自身の意味をタむトルから芋぀けお欲しいず思っおいる。ある<br>
 +
特定の意味に狭めおしたうよりは、ク゚スチョン・マヌクを残し<br>
 +
おおいた方がむンスピレヌションを䞎えるからね。<br>
 +
'''Geogaddi」はコンセプトありきのアルバムではないんですか'''<br>
 +
マむクコンセプトがあるずしたら、めちゃくちゃの状態におかれ<br>
 +
たずきの楜しさ。音楜、サりンド・ノィゞュアル、そしお知芚が二<br>
 +
ントロヌルの効かない状況でおかしな動きをみせ、幻芚のよう<br>
 +
に無秩序にあちこちぞず動き回る。ノィゞュアルに䟋えるず、普<br>
 +
通のポップ・ミュヌゞックのアルバムを粉々に打ち砕いたオレン<br>
 +
ゞのガラス補のボトルを通しお芋る感じかな。<br>
 +
'''サむケデリックず定矩されるこずに違和感はありたすか'''<br>
 +
マヌカスないよ。もし、それが科孊的な意味でのサむケデリア<br>
 +
ずいう意味で、バンドや映画が信奉する䜿い叀されたカルチャ<br>
 +
ヌずしおの意味でなければね。サむケデリックな経隓っおいうの<br>
 +
は60幎代のカルチャヌやヒッピヌのクリシェの倖偎に存圚する<br>
 +
んだよ。サむケデリックな経隓は新石噚時代の穎居人であろう<br>
 +
ず、遠くの惑星にいる宇宙人であろうずできるこずなんだ。<br>
 +
'''サむケデリックずいうものをどのようなものだず考えおいたすか'''
 +
マむクアヌトずいう意味かな。正垞であるこずの退屈を打ち砎<br>
 +
るこずによっおむンスピレヌションを䞎えるアヌトすべお。増長<br>
 +
した、たたは砎壊されたマむンドをも぀ずいう経隓を喚起する<br>
 +
ものすべお。<br>
 +
'''曲のなかで子䟛声を倚甚するのは、どうした理由からですか'''
 +
マむクリスナヌに即座に効果を䞎えるこずのできるサりンドな<br>
 +
んだ。しかし、その意味はいろいろな捉え方ができる。䟋えば<br>
 +
幞犏感、喪倱感、恐怖、興奮、悲しみなど。ある楜曲のなかでこれ<br>
 +
らの声を聎くず、それらの感情が増匷されるんだ。ずくにその<br>
 +
声を取り入れた意味がわからないずきにはね・・・。<br>
 +
'''音楜的経隓においお、BOCがもっずも重芁芖するこずは䜕で'''<br>
 +
'''すか'''<br>
 +
マヌカス自分が想像したものを再構築しおレコヌディングす<br>
 +
るこず。それが䜜曲の究極の目的なんだ。぀たり、䞭間郚分を<br>
 +
取り陀いお、自分の頭のなかで最初に聎いたものをリスナヌに<br>
 +
察しダむレクトに䌝える。僕は、もし神がいるずしたら、神は音楜<br>
 +
を通じおコミュニケヌトするのだず思っおいる。いたたで、音楜<br>
 +
を通じお神に到達しようずしたミュヌゞシャンに぀いお自分な<br>
 +
りに研究をしおきた。そしお、無然にも圌らの䜜った音楜ずいう<br>
 +
のは、僕をもっずも奇劙な気持ちにさせたものだったんだ。た<br>
 +
るでそれらの曲がアヌティストによっお䜜られおいないような<br>
 +
感じだったんだ。ブラむアン・りィル゜ンの”ゎッド・オンリヌ・ノ<br>
 +
りズを聎いおみおよ。祈りを捧げる神がいるんだったら、僕も<br>
 +
これを詊しおみようず思う。口<br>
 +
 
 +
[[File:2002_04_Remix_No130_pg114.jpg|100px|right]]
 +
 
 +
 
 +
'''albumreviews'''
 +
 
 +
 
 +
[[wikipedia:Kick the Can Crew|KICK THE CAN CREW]]
 +
 
 +
''[https://www.discogs.com/master/1040976-Kick-The-Can-Crew-Vitalizer Vitalizer]''
 +
 
 +
キックは䜕も倉わっちゃいない。圌らは芋事に前䜜「Young King」の延長線䞊で新しいアルバムを぀くり䞊げ<br>
 +
た。ここではやっぱり堂々巡りの自問自答ずナむト・クラビングの楜しさが語築豊かなラむミングの䞭で歌われる。<br>
 +
特集の原皿では「前䜜より確蚀犯的に倧味に仕䞊げられた䜜品」ず曞いたが、聎けば聎く皋、やっぱり倉わっおはいないずいう印象の方が勝っ<br>
 +
おいく。それなのに、前䜜が倧奜きだった自分が今䜜を積極的に支持できな<br>
 +
い理由は、䟋えばこういう事なのかもしれない。僕はキックの、ヒップホップ・サヌクルにおける類型的な「䞍良<br>
 +
的衚珟」ぞのアンチずしお打ち出される「ナむヌノな衚珟」にこそはっきりず匕かれおきた郚分がある。しかし圌<br>
 +
らが、いざヒップホップ・シヌンから出お、Jポップ・シヌンの䞭に殎り蟌んでいったら、そこには「䞍良的衚珟」よ<br>
 +
りも「ナむヌノな衚珟」の方がずっず倚くお、しかも求められおいお、圌らは溶け蟌むようにすんなりず受け入れら<br>
 +
れおしたった。そしお圌らの「アンチ」の郚分はうやむやになっおしたったのだ。「倧味」に感じたのはそこだろう。<br>
 +
しかし、だからこそ、これは倧きな結果を出すアルバムになるのだ。間違いなく僕が少数掟である。磯郚涌<br>
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 +
[[Boards of Canada|BOARDS OF CANADA]]
 +
 
 +
''[[Geogaddi]]''
 +
 
 +
これは察岞の火事を眺めるような音楜だ。ボヌズ・オブ・カナダはこの時代に起こっおいる党おのこずに玠知ら<br>
 +
ぬ顔をしお、ただただ機胜的なトリップ・ミュヌゞックを甚意する。逆回転するドラムや、繰り返される叀びたノォむ<br>
 +
ス・サンプルが象城するように、圌らにずっおのトリップずはスタルゞヌに浞るこずである。そしお、今䜜にははっ<br>
 +
きりず”1969”ずいう曲があり、そのノスタルゞヌは楜倩的ではなく、悪い予感に満ちおいる。ノスタルゞックなト<br>
 +
リップを甚意しおおきながら、ボヌズ・オブ・カナダが連れおいくのは、ラブピヌスの挫折を予感させるようなりッ<br>
 +
ドストックがあった幎、1969幎だ。そのこずを譊告するために、圌らは矎しいメロディには沈み蟌んでいくマむナ<br>
 +
コヌドを、麻薬的なドラム・ルヌプには厩れ萜ちる瞬間を忍ばせおいる。が、しかし、これはハヌメルンの笛吹<br>
 +
きのような音楜でもある。淡自か空隒ぎかずいうこの時代は居心地が悪いず思っおいお、その向こうに埅っおい<br>
 +
るのが䟋えどんなバッド・トリップであろうず、この魅惑的なメロディヌずリズムなら぀いおいっおしたう人は倧勢い<br>
 +
るだろう。玄3幎半ぶりのセカンド。無気味な皋タむミングの良いリリヌスだ。磯郚涌<br>
 +
 
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[[wikipedia:Shing02|SHING02]]
 +
 
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''[https://www.discogs.com/master/379915-Shing02-400 400]''
 +
 
 +
「400」をラむノで聎いお以降、固唟を飲んでただその時を埅っおいた。「400」をアカペラで聎いたずきの埮動<br>
 +
壁蝚出来なかった沈痛な苊々しい迄の衝撃を思い出す。リリックが思いっきり突き刺さっおくるんだ。ブルブル<br>
 +
ず震えたグヌに固たった拳の鉟先は次第に䜕時もの凊に。そう遂にシンゎ02の新䜜が完成したんだ。シンゎ<br>
 +
02の魅力のひず぀に、圌の䜜詞の他より秀でた胜力がある。それは、珟代の闇の郚分にも深い共有郚分を有<br>
 +
しおいるず思われるから、䞍思議ず共感を芚える。それはボクに限ったこずじゃないかもしれないが。闇の郚分は、<br>
 +
少なからず、含み笑いにも䌌た笑いを䌎う。それはシンゎ02の䜜品からも読み取られ、それは痛痒い箇所をくす<br>
 +
ぐられ火炙りにされるそんな趣。぀たりは、リリックに共感出来る曲々に面癜みみたいなものを匷く感じる。そこ<br>で、ふず、あっ『400」は、「400」のリリックは党郚日本語なんだず、ふず我に還る。日本語ラップに䜕もリアルを<br>
 +
<br>感じない若人の方々には共感を埗られるんではないのでしょうか䜕故かっおシンゎ02の䞖界は確実に<br>
 +
独創的で、でも日垞的で、それは成立しおるから。リアルさで比范するず「緑黄色人皮」の120%。北川達哉<br>
 +
 
 
</onlyinclude>
 
</onlyinclude>
  
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== Translated Text ==
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'''Note''': Translated by ChatGPT-4o
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[[File:2002_04_Remix_No130_pg42.jpg|100px|right]]
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'''[[Boards of Canada]]''':
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Magical, Mystery, Cycling
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Finally, [[Boards of Canada]] have released their second album, showcasing their cyclical, dreamlike quality.
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Should we say “finally”? Or perhaps “at long last”? Or maybe “just when we'd almost forgotten about them”? Honestly, I'm not sure. Either way, [[Boards of Canada]] have a new release. Yes, it's happening, Mr. Katon! But wait, what is [[Boards of Canada]]? The hottest name in electronica post-[[wikipedia:Autechre|Autechre]]? Oh please, let's not reduce them to some B-grade critic's cliché. This is the psychedelic of the now, where progress and decay coexist in harmony.
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[[File:2002_04_Remix_No130_pg43.jpg|100px|right]]
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'''words''' Tsutomu Noda . Nachiro Kato
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'''translation''' Kyoko Fukuda . Kana Muramatsu
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[[File:2002_04_Remix_No130_pg44.jpg|100px|right]]
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The appeal of [[Boards of Canada]] lies, without a doubt, in their extreme playfulness. Their popular tracks like "[[Aquarius]]" and "[[Happy Cycling]]" share a playful dreamlike quality. For example, in "[[Happy Cycling]]", the nonsensical words spoken repeatedly within the minimalistic loops create a dry, dreamlike world. There's no room for adult concepts like love or spirituality in this space—it's a dream built on an almost childlike perspective. The dry yet lyrical quality of the dream, with its intersections of nonsense, is where [[Boards of Canada]] remains fully committed.
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This type of psychedelia is far removed from both an attempt to engage with reality and the search for meaning within the dreamworld. As a result, we find ourselves endlessly spinning within [[Boards of Canada]]'s "[[Happy Cycling]]" (a literal cycle of happiness). As long as we listen to the music, the dream continues spinning infinitely.
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It's like in [[wikipedia:Alice in Wonderland|Alice in Wonderland]] when the sister knows that simply opening her eyes would bring her back to the dull reality. And honestly, it's not just her who knows this.
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When ''[[Music Has the Right to Children]]'' was released in 1998, many who fell in love with it probably didn't want to wake up to disillusionment. Much like how a child is engrossed in playful nonsense, only to have the mood ruined by an adult's dull reasoning, we all know that whether it's psychedelia or fantasy, adult logic can often feel out of place. We've grown tired of preachy meanings, neatly packaged romanticism, or the same old “one love” sentiment. In that case, it's better to be completely isolated from such things.
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In the late 90s, while rave culture flourished in Japan, [[Boards of Canada]]'s music, with its dry, lyrical dreaminess, offered something entirely different, filling a unique need on Japanese dance floors. In "[[Aquarius]]", numbers are recited in a minimalist style but eventually jump randomly. The randomness doesn't matter, though; we're simply playing in this dry, dreamlike nonsense. This is the essence of [[Boards of Canada]]'s music, a continual repetition that plays with minimalism, children's voices, and dreamlike sounds. It's a sound that's hard to describe as anything other than [[BoC]], a slightly muffled, rotating, dreamlike sound.
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In the first album's opening track, "[[An Eagle in Your Mind]]", the child's voice saying "I love you" sounds like it's mocking reality, beckoning us into this closed, expansive dreamworld. In the UK, [[Boards of Canada]] is classified as psychedelic rather than electronica, and indeed, their music has more in common with [[wikipedia:The Beatles|The Beatles]]' Sgt. Pepper's or [[wikipedia:The Beach Boys]]' Pet Sounds than with [[wikipedia:Autechre|Autechre]]. Their second album, ''[[Geogaddi]]'', is essentially a direct continuation of their first. Although there are some minor changes in rhythm and sound, it's essentially a sequel.
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While Richard James ([[wikipedia:Aphex Twin|Aphex Twin]]) constantly shows different sides of himself with each album, the Scottish duo of [[Mike Sandison]] and [[Marcus Eoin]] faithfully recreated their dreamworld again. They presented their isolated, otherworldly space. "When we think about reality, we have to work, defecate, pay taxes..." said Kato-san. "Exactly, Kato-san. That's the reality. It's impossible to play in this dreamworld forever," he replied. "In fact, this is the pursuit of the impossible. Perhaps that's what leads to their dry lyricism." "Ah, that's quite a bleak perspective," Kato-san laughed.
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{{question|First, about how the two met.}}
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{{boc|[[Marcus]]: We spent a lot of time outdoors, learning to be creative. As a kid, I was really into movies, especially sci-fi and the kinds of films my parents didn't want me to watch.}}
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{{boc|The movies I watched back then had a huge impact on the music and imagery I create. I've always been fascinated by dystopian futures, particularly from the 1970s perspective.}}
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{{question|They traveled around various places, like northern [[wikipedia:Scotland|Scotland]], southern [[wikipedia:England|England]], and [[wikipedia:Alberta|Alberta]], Canada.}}
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{{boc|[[Marcus]]: My parents worked in construction, so we moved wherever the work was.}}
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{{question|What place left the most impression on you?}}
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{{boc|[[Mike]]: Probably northern [[wikipedia:Scotland|Scotland]]. It's so simple and laid-back there. It allowed me to focus on important things, like reading books and breathing fresh air. However, living in such a remote community meant missing out on much of popular culture. The ideal, I think, is to experience both extremes at some point in life because it broadens your perspective.}}
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{{question|Can you name three rock bands you like?}}
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[[File:2002_04_Remix_No130_pg45.jpg|100px|right]]
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{{boc|[[Marcus]]: [[wikipedia:Cocteau Twins|Cocteau Twins]], [[wikipedia:Julian Cope|Julian Cope]], [[wikipedia:The Beatles|The Beatles]].}} 
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{{boc|[[Mike]]: [[wikipedia:My Bloody Valentine|My Bloody Valentine]], [[wikipedia:Julian Cope|Julian Cope]], [[wikipedia:The Velvet Underground|The Velvet Underground]].}} 
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{{boc|[[Marcus]]: Other influences were [[wikipedia:Devo|Devo]], [[wikipedia:Nitzer Ebb|Nitzer Ebb]], [[wikipedia:DAF|DAF]], and various underground hip-hop records.}} 
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{{question|Could you name three black music artists you like?}} 
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{{boc|[[Marcus]]: [[wikipedia:Stevie Wonder|Stevie Wonder]]. If he didn't exist, pop music today would sound entirely different. Then there's [[wikipedia:Mary J. Blige|Mary J. Blige]]. Honestly, I don't like most of her music, but her singing carries such pain and emotion that I feel like she could even sing about doing laundry, and I'd still feel something from it. The third is [[wikipedia:Earth, Wind & Fire|Earth, Wind & Fire]]. They're an underrated band despite influencing many musicians today. I think their song structures and the strange influences from Middle Eastern numerology and astrology are overlooked just because they were labeled as a disco band. Their modern version would be [[wikipedia:Wu-Tang Clan|Wu-Tang Clan]], right? They probably share similar influences. Just as the genius [[wikipedia:RZA|RZA]] has influenced the sound of today's bands.}} 
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{{question|Is the name [[Boards of Canada]] derived from the "[[wikipedia:National Film Board of Canada|National Film Board of Canada]]" documentary series?}} 
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{{boc|[[Marcus]]: It's a state-funded Canadian film/documentary production organization. While their specialty is documentaries, they've made a lot of artistic works too. When we lived in [[wikipedia:Canada|Canada]], wildlife programs filmed on 16mm were trending. They were visually stunning, like footage of a hawk soaring down from the sky into a vast landscape, accompanied by narration that felt poetic. The music that went with these images was synthesizer-based. It felt like experimental synth music, but I can't say the recordings were always perfect.}} 
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{{question|Did you draw any musical inspiration from these programs?}}
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{{boc|[[Mike]]: There are those "public information films," you know? Like "flying a kite near power lines is dangerous" or "how to climb a ladder properly". In Canada, [[wikipedia:National Film Board of Canada|NFB]] handled most of these films. I think the music used in those films had a kind of sinister undertone. It always inspired us, more so than regular pop records. Another big inspiration was the single-synth sound effects used in old sci-fi movies, like in the UKs [[wikipedia:Doctor Who|Doctor Who]] or [[wikipedia:Child's Play|Child's Play]]. In fact, we've been more inspired by TV and film than by pop music. Also, things like jingles from American TV series or the ending theme of the Japanese anime [[wikipedia:Gatchaman|Gatchaman]] (laughs).}} 
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{{question|Could you name specific films or movies that have influenced you?}} 
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{{boc|[[Marcus]]: I like films that leave room for imagination. At the same time, I enjoy works where beautiful shots and loose, ad-libbed dialogues along with the real world provide inspiration. My video collection probably covers most sci-fi films. But what I really love are [[wikipedia:Walkabout (film)|Walkabout]] by Nicolas Roeg, [[wikipedia:Zabriskie Point|Zabriskie Point]] by Michelangelo Antonioni, or [[wikipedia:Papillon (1973 film)|Papillon]] and [[wikipedia:Lawrence of Arabia|Lawrence of Arabia]]. I think they share a common theme. I also like surfing movies, but not modern ones — the ones shot in the 70s with psychedelic soundtracks, like [[wikipedia:Big Wednesday|Big Wednesday]]. There's something about the slow-motion wave tube shots that feels incredibly beautiful. Meanwhile, the acid-like psychedelic music fills the consciousness of the viewer.}} 
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 +
{{boc|[[Mike]]: [[wikipedia:Picnic at Hanging Rock|Picnic at Hanging Rock]], [[wikipedia:The Illustrated Man|The Illustrated Man]] (based on Bradburys novel), [[wikipedia:The Wicker Man|The Wicker Man]] (an ultra-cult British movie). All these films leave room for the viewer's mind to work, which stirs up emotions, making them effective films.}} 
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{{question|Your music as [[BOC]] evokes images of Scottish countryside or misty dawn landscapes, but does regionality play a significant role in your production? I don't think such landscape depictions could be born in Japan.}}
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{{boc|[[Mike]]: That's an interesting thing to say because I've always imagined that the landscape of Japan is somewhat similar to Scotland. Mountains and trees, and lots of rain, right? But you're probably referring to urban Japan. For me, I draw inspiration from natural landscapes wherever I go. If there's one thing that drains my inspiration for music, it's urban influences. I can't live long in an urban environment. I immediately feel the need to escape to quieter places. It's not just the claustrophobic feeling, but also the crowd of people pushing and shoving in the city that I can't handle. Of course, I enjoy socializing. But I hate the feeling of being crammed into a train or a crowded store. I need to be able to see the sky or the horizon from the studio.}}
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[[File:2002_04_Remix_No130_pg46.jpg|100px|right]]
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{{question|In 1996, you were contacted by [[wikipedia:Autechre|Autechre]]'s Sean Booth to release your music on the [[Skam]] label.}}
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{{boc|[[Marcus]]: I was very happy. I knew that [[Skam]] was a label that takes making interesting music seriously, and both [[Skam]] and [[wikipedia:Autechre|Autechre]] being interested in our sound was a big realization for us, especially since we were in a tough spot at the time.}}
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{{question|What does the title of the first album, ''[[Music Has The Right To Children]]'', mean?}}
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{{boc|[[Marcus]]: The title is a play on a slogan from environmental activists in the late '70s: "Children Have The Right To Music". They wanted children to learn to play music as a way to inspire them toward more positive things. So, we parodied that phrase, hinting at the idea that music controls the listener.}}
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{{question|The sleeve of that album features photos without faces.}}
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{{boc|[[Mike]]: We intended to give it a tragic undertone. The photos seem familiar, like family photos, but something is off and unclear. That gives a sense of unease.}}
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{{question|You like books about [[wikipedia:mathematics|mathematics]]. How has that influenced your music?}}
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{{boc|[[Mike]]: Math has had a huge influence on us. The more we learn about it, the more we see mysterious mathematical reasons behind everyday things. Using math to create something you could call "perfect art" is fascinating. Not that we're saying what we do is perfect, but much like artists such as [[wikipedia:Leonardo da Vinci|Leonardo da Vinci]], who were obsessed with the mathematical nature of art, we too have this "sacred ideal" of using math to create perfect music.}}
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 +
{{boc|"I really enjoy reading books about [[wikipedia:mathematics|mathematics]]. They've had a huge influence on our music and ideas. The more I learn, the more I find mysterious mathematical reasons behind everyday things."}}
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{{question|What do you mean by "[[The Smallest Weird Number]]" in your track?}}
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{{boc|[[Marcus]]: 70.}}
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{{question|Who are your favorite [[wikipedia:novelists|novelists]]?}}
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{{boc|[[Mike]]: [[wikipedia:Umberto Eco|Umberto Eco]], [[wikipedia:Neil Gunn|Neil Gunn]] (a Scottish author), [[wikipedia:Robert Anton Wilson|Robert Anton Wilson]] (fantasy), and [[wikipedia:Kim Stanley Robinson|Kim Stanley Robinson]] (known for Red Mars).}}
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{{boc|[[Marcus]]: [[wikipedia:Greg Bear|Greg Bear]] and [[wikipedia:Robert Anton Wilson|Robert Anton Wilson]].}}
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{{question|Which do you prefer, [[wikipedia:Lewis Carroll|Lewis Carroll]] or [[wikipedia:James Joyce|James Joyce]]? I expect [[wikipedia:Lewis Carroll|Carroll]].}}
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{{boc|[[Marcus]]: Yes, it's [[wikipedia|Lewis Carroll|Carroll]]. He understood the idea of hiding one piece of art within another. Although James Joyce did the same thing, [[wikipedia:Lewis Carroll|Carroll]]'s way of telling a non-fantasy story using fantasy is genius.}}
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{{question|A word about [[wikipedia:Harry Potter|Harry Potter]]?}}
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{{boc|[[Marcus]]: I haven't read the book yet. I saw the movie and thought it was interesting, but I expected something less predictable. Still, it's great that children worldwide are reading [[wikipedia:Harry Potter|Harry Potter]]. It's reassuring to know that kids are still growing up using their imagination, reading books in a world dominated by cell phones, sneakers, and mass-produced pop music. It gave me hope.}}
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{{question|What do you think of Björk's [[wikipedia:Vespertine|Vespertine]]?}}
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{{boc|[[Marcus]]: I haven't listened to [[wikipedia:Vespertine|Vespertine]].}}
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{{question|But you must feel a certain kinship with [[wikipedia:Aphex Twin|Aphex Twin]], especially with his childlike qualities, right?}}
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{{boc|[[Mike]]: I feel a connection with [[wikipedia:Aphex Twin|Richard]]'s music, though only when he's not using humor. Even his childlike moments are acid-like and intellectual. He's a musical genius.}}
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{{question|What does the title of your new work mean?}}
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{{boc|Marcus: ''[[Music Has The Right To Children]]'' had a specific meaning for us, but we leave it open for interpretation by the listener.}}
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[[File:2002_04_Remix_No130_pg47.jpg|100px|right]]
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{{boc|"I want people to find their own meaning in the title. Leaving a question mark rather than narrowing it down to a specific meaning sparks more inspiration."}}
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{{question|Isn't ''[[Geogaddi]]'' a concept-driven album?}}
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{{boc|[[Mike]]: If there's a concept, it's the enjoyment of chaos. The music, sound, visuals, and perception all behave oddly, moving uncontrollably, like hallucinations bouncing around in a disorderly fashion. Visually, it's like looking through an orange glass bottle that has been shattered, like a typical pop music album smashed to pieces.}}
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{{question|Does being labeled "psychedelic" feel uncomfortable?}}
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{{boc|[[Marcus]]: Not at all, as long as it's in the scientific sense of psychedelia, rather than in the worn-out cultural sense that bands or movies might adhere to. Psychedelic experiences exist beyond 1960s culture or hippie clichés. Whether it's a Neolithic caveman or aliens from distant planets, they can have psychedelic experiences too.}}
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{{question|How do you define something as psychedelic?}}
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{{boc|[[Mike]]: I see it as art—anything that breaks the monotony of normalcy and inspires creativity. It's anything that evokes the experience of an expanded or disrupted mind.}}
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{{question|Why do you often use children's voices in your tracks?}}
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{{boc|[[Mike]]: It's a sound that has an immediate effect on listeners, but it can be interpreted in many ways—evoking happiness, loss, fear, excitement, or sadness. Hearing those voices within a track amplifies these emotions, especially when you don't quite understand why they're there.}}
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{{question|What's the most important aspect of the musical experience for [[BOC]]?}}
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{{boc|[[Marcus]]: Reconstructing and recording what you imagine. That's the ultimate goal of composing—removing the middle ground and directly conveying to the listener what you first heard in your head. I believe that if there is a god, they communicate through music. I've studied musicians who tried to reach god through music, and their creations often made me feel the strangest. It was as if the music wasn't created by them. Listen to [[wikipedia:Brian Wilson|Brian Wilson]]'s "God Only Knows". If there's a god to pray to, I think I'll give this a try as well."}}
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[[File:2002_04_Remix_No130_pg114.jpg|100px|right]]
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'''albumreviews'''
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[[wikipedia:Kick the Can Crew|KICK THE CAN CREW]]
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''[https://www.discogs.com/master/1040976-Kick-The-Can-Crew-Vitalizer Vitalizer]''
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Kick hasn't changed at all. They have masterfully created a new album as a direct extension of their previous work, Young King. Once again, they explore the endless cycle of self-questioning and the joy of nightclubbing, expressed through their lyrically rich rhymes. In my feature article, I wrote that this work is "a more boldly crafted piece than their previous one", but the more I listen, the more the feeling that nothing has changed overpowers me. Yet, despite my love for their last album, I can't wholeheartedly support this new one. Perhaps the reason lies in something like this: I was particularly drawn to Kick's "naive expression," which stood out as a clear contrast to the stereotypical "bad-boy expression" common in hip-hop circles. However, once they stepped out of the hip-hop scene and dove into the J-pop scene, they found that "naive expression" was far more prevalent—and even in demand—than "bad-boy expression". They were easily accepted, seamlessly blending into the J-pop world, and their "anti" stance became muddled in the process. That's where the "boldness" I mentioned stems from.
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But for that very reason, this album will likely achieve significant success. There's no doubt that I'm in the minority. (Ryo Isobe)
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[[Boards of Canada|BOARDS OF CANADA]]
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''[[Geogaddi]]''
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This is music that feels like watching a fire on the other side of the river. [[Boards of Canada]] keep a nonchalant face toward everything happening in this era, simply providing functional trip music. As symbolized by the reversed drums and repeated, worn-out voice samples, for them, a "trip" means indulging in nostalgia. And in this work, there's a clear track titled "[[1969]]", but the nostalgia it evokes is not optimistic; it's filled with a sense of foreboding. Despite offering a nostalgic trip, where [[Boards of Canada]] take us is back to 1969—the year of [[wikipedia:Woodstock|Woodstock]]—a year that foreshadows the disillusionment of love and peace. To warn us of this, they weave minor chords into their beautiful melodies, sinking them, and moments of collapse into their hypnotic drum loops. Yet, this is also music like the [[wikipedia:Pied Piper of Hamelin|Pied Piper]]'s. In this unsettling time, whether we're caught up in shallow frivolity or not, no matter what bad trip awaits on the other side, many will likely follow this mesmerizing melody and rhythm. Their second album in about three and a half years. An eerily well-timed release. (Ryo Isobe)
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[[wikipedia:Shing02|SHING02]]
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''[https://www.discogs.com/master/379915-Shing02-400 400]''
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Ever since I heard “400” live, I've been holding my breath, just waiting for this moment. I remember the painful, bitter shock I felt when I first heard “400” a cappella—it left me utterly motionless. The lyrics pierced straight into me. My clenched fist, shaking and tense, gradually relaxed into its usual state. And now, finally, Shing02's new work is complete.
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One of Shing02's greatest talents is his exceptional lyricism. His words resonate deeply, as they seem to connect with the darker parts of modern life, creating a strange sense of empathy. I'm sure I'm not the only one who feels this way. These darker elements often come with a smirk, a kind of laugh that feels like it's hiding something. This nuance can be found in Shing02's work too—it's as if he's tickling the most sensitive spots, setting them aflame. In other words, the songs with lyrics we can empathize with are incredibly compelling.
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Then, suddenly, it hits me—oh right, “400”, its lyrics are all in Japanese. For the younger generation who don't find anything real in Japanese rap, perhaps they'll connect with this. Why? Because Shing02's world is undeniably unique, yet also relatable—it works. If we're talking about realism, “Rhyme and Reason” hits 120%. (Tatsuya Kitagawa)
  
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* [[Mike]]: If there's a concept, it's the enjoyment of chaos. The music, sound, visuals, and perception all behave oddly, moving uncontrollably, like hallucinations bouncing around in a disorderly fashion. Visually, it's like looking through an orange glass bottle that has been shattered, like a typical pop music album smashed to pieces.
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* [[Marcus]]: Reconstructing and recording what you imagine. That's the ultimate goal of composing—removing the middle ground and directly conveying to the listener what you first heard in your head. I believe that if there is a god, they communicate through music. I've studied musicians who tried to reach god through music, and their creations often made me feel the strangest. It was as if the music wasn't created by them. Listen to [[wikipedia:Brian Wilson|Brian Wilson]]'s "God Only Knows". If there's a god to pray to, I think I'll give this a try as well.
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== External Links ==
 
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== External Links ==
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== References  ==
 
== References  ==

Latest revision as of 20:29, 12 September 2024


title Magical, Mystery, Cycling
author Tsutomu Noda, Naohiro Kato
publication Remix (Japanese Publication)
date 2002/04
issue 130
pages 42-47



"Magical, Mystery, Cycling" is an interview (in Japanese) by Tsutomu Noda, Naohiro Kato originally published Apr. 2002 in Remix magazine (Japanese Publication) Number 130, pp.42-47.


Original Text[edit]

This is an original text copied verbatim from the original source. Do not edit this text to correct errors or misspellings. Aside from added wikilinks, this text is exactly as it originally appeared.

Note: Transcription by Apple's Live Text on a MacBook Pro


2002 04 Remix No130 pg42.jpg

Boards of Canada:
マゞカル・ミステリヌ・サむクリング
぀いにセカンド・アルバムを出したボヌズ・オブ・カナダ、その円環的な倢幻性

぀いに、ず蚀えばいいのか、ようやく、ず蚀えばいいのか、あるいは忘れた頃に、ず蚀え
ばいいのか、あヌもうよくわからない。いずれにしおもボヌズ・オブ・カナダの新譜が出
る。出るんですよ、加豚さんずころでポヌズ・オブ・カナダずは䜕オりテカ以降の
泚目床だんず぀の゚レクトロニカだっおいやヌ、そんなB玚評論家みたいな野暮な
こず蚀わないで。これこそ進歩ず頜廃が共存する”珟圚”のサむケデリックなんだから。

2002 04 Remix No130 pg43.jpg


words Tsutomu Noda . Nachiro Kato

translation Kyoko Fukuda . Kana Muramatsu


2002 04 Remix No130 pg44.jpg

ボヌズ・オブ・カナダのどこが魅力かっお、蚀うたでもなく、そ
の極端な遊戯に尜きる、でしょう。人気の高い"アク゚リアズや
"ハッピヌ・サむクリングのような曲、それらに共通しおいるの
は、悪戯めいた倢性だ。
䟋えば”ハッピヌ・サむクリング。あの最小限の反埩のなかで
発話されるナンセンスな蚀葉の連続、その果おに広がるのはい
たっおドラむな倢の䞖界だ。そこにはラノだずか粟神性だずか、
そうした倧人の蚀語が入る隙間なんかない。なかば幌児的な䟡
倀芳によるドラむな倢幻性、也ききりながらも叙情的な倢、ナン
センスが亀錯する瑞々しい䞖界、ボヌズ・オブ・カナダはいただ
培底的にそれでしかない。このサむケデリックはもう、珟実瀟䌚
に目を向けようずする態床からも、あるいはたた倢幻のなかに
意味を芋出そうずする態床からもおおよそかけ離れおいる。か
くしお、僕たちはボヌズ・オブ・カナダの”ハッピヌ・サむクリング
幞犏な回転のなかをぐるぐるず氞遠に回り続けるこずになる。
その音楜を聎いおいる限りは、倢はどこたでもどこたでも回転するのだ・・・...

お姉さんはたた目をあけさえすれば、䜕もかも退屈な珟実に戻っ
おしたうのだずいうこずは知っおいたしたが.....
ルむス・キャロル『䞍思議の囜のアリス」

そんなこずお姉さんじゃなくたっお知っおいる、ず思う
1998幎にリリヌスされた『Music Has The Right to
Children』、”音楜は子䟛たちのための暩利を持づ”ず題された
圌らのファヌスト・アルバムを聎いお「この音楜が奜きだ」ず思
ったひずはたぶん、目芚めるこずで幻滅したくないのだ。子䟛が
意味のない蚀葉遊びに倢䞭になっおいる最䞭に、倧人がしたり
顔で芞のない理屈をこねおも堎が癜けるだけのように、サむケ
デリックであれファンタゞヌであれ、ずきずしおそこに倧人の蚀
詰が入るず癜々しくなるこずを僕たちは知っおいる。教蚓めい
た意味性が読みずれたり、敎合性を持ったロマンティシズムだっ
たり、ワン・ラノだったり、もうそんなこずはうんざりするほど聞
き飜きおいる。だったらもうそんな堎所から培底しお隔離され
たほうがいい、ずいうこずで日本でレむ
ノ・カルチャヌが盛り䞊がった90幎代埌半に、それずはたるで別皮の也ききった叙情
的な倢幻性を持぀ボヌズ・オブ・カナダの音楜は日本のダンスフロアで必芁ずされおいたのだ。
“アク゚リアズでのミニマリズムのなかでは、途䞭から数字
が読み䞊げられる。1から順番に読み䞊げられる数字は、途䞭か
ら脈絡なく飛ぶ。が、そんなこずはある意味どうでもいい。僕た
ちはただそのナンセンスで也いた倢幻に遊んでいる。”アク゚
リアズや“ハッピヌ・サむクリングだけではない。ミニマリズ
ムを基調ずしおいるボヌズ・オブ・カナダの曲では、あらゆる䜍
盞で反埩が続き、そのなかを子䟛声や倢的な音が煌めく。B
0Cサりンドずしか衚しようのない、少しばかりこもり気味のあ
の幻のような音が回転する。その閉ざされた円環はあたかも誘
惑の声のように聎こえる。ファヌスト・アルバムの冒頭の”ア

ン・むヌグル・むン・ナア・マむンド、あの曲で聎こえる子䟛声の
“アむ・ラノ・ナヌ”ずいう蚀葉、珟実をあざ笑っおいるようなあ
の響き、あれはどう考えおもやっぱ、僕たちを誘っおいる。閉ざ
された円環の、しかし広挠ずした倢幻の䞖界に。
むギリスではボヌズ・オブ・カナダを゚レクトロニカではなく、
どちらかず蚀えばサむケデリックに分類しおいるようだが、たし
かに圌らの音楜の特殊性はオりテカよりも、ビヌトルズの『サヌ
ゞェント・ペパヌズ〜』やビヌチ・ボヌむズの「ペット・サりンズ』、
あるいはピンク・フロむドのファヌストなんかにより近い、ず思う。

ボヌズ・オブ・カナダのセカンド『Geogaddi」は、基本的には、
ずいうか、たるっきりファヌストの延長線䞊にあるアルバムだ。
リズムに察する懲りようずか、音楜的なずころでの倚少の倉化
はあるけれど、これはもう、芋事なくらいにファヌストの続線だ。
リチャヌド・ゞェむムズがアルバムごずにころころ違った偎面を
芋せ぀けおいるこずを思えば、スコットランドのマむク・サンディ
ン゜ンずマヌカス・゚オむンのふたりは、実盎なたでに圌らの倢
幻をふたたび䜜り䞊げ、圌らの隔離されたあちら偎の䞖界を提
瀺した。「珟実のこずを考えれば僕たちも仕事したりずか、排䟿
したりずか、皎金払わなければならないわけで・・・・・・」ず加藀さ
んは蚀った。「そう、そうなんですよ加藀さん、圓たり前の話、だ
から僕たちは䞀生倢幻に遊んでいるなんお䞍可胜なんですよ」
ず圌は蚀った。「それは぀たり、䞍可胜性の远求なんですよ。そ
こからの痛みが圌らの也いた叙情性に行き着いおいるのでは
ないでしょうか」「ほおヌ、なんずも䞖知蟛い話ですな、なははは」
ず加藀さんは焌しそうに笑った。

たずはふたりの出䌚いから。
マヌカスかなりの時間をアりトドアで過ごしお創意工倫を孊
んだ。子䟛の頃はかなり映画に興味を持っおいた。ずくにSF映
画や䞡芪が芳お欲しくないず願うような皮類の映画にね。その
頃芳た映画は音楜やむメヌゞに倧きな圱響を䞎えた。荒涌たる
ノィゞョンの未来に぀ねに興味を持っおいお、ずくに1970幎代
の芖点での未来には圱響されたね。
ふたりはスコットランド北郚むングランド南郚カナダアルバヌタなどいろいろな土地を転々ずしおいたそうですが。
マヌカス芪が建蚭業界で仕事をしおいたから、仕事のある所ぞ匕
っ越しをしおいたんだよね。
もっずも印象に残っおいる堎所はどこですか
マむクスコットランド北郚だろうね。あそこはすごくシンプルで
気楜だった。だから重芁なこず、䟋えば本を読んだり、新鮮な空
気を吞ったりするこずに集䞭できるんだ。でも人里離れたコミ
ナニティに䜏むこずで払わなければいけない代償は、ポピュラ
カルチャヌの倧半を芋逃すこずになるずいうこずだ。誰にず
っおも理想なのは人生のどこかの時点でその䞡方を経隓する
こずじゃないかな。芖野が広がるからさ。
奜きなロック・バンドを3぀挙げおください。

2002 04 Remix No130 pg45.jpg

マヌカスコクトヌ・ツむンズ、ゞュリアン・コヌプ、ビヌトルズ。
マヌクマむ・ブラッディ・ノァレンタむン、ゞュリアン・コヌプ、ノ
゚ルノェット・アンダヌグラりンド。
マヌカスほかに玠響を受けたのは、ディヌノォ、ニッツァヌ・゚
ブ、DAF、それからさたざたなアンダヌグラりンドなヒップホッ
プのレコヌドだったね。
奜きなブラック・ミュヌゞックのアヌティストを3人挙げおください。
マヌカススティヌノィヌ・ワンダヌ。圌がいなかったら、珟圚
のポップ・ミュヌゞックはたったく違うサりンドになっおいただ
ろうな。そしおメアリヌ・」・ブラむゞ。実は圌女の音楜のほず
んどは奜きじゃないんだけど。でも、圌女の歌にはすごい痛み
や感情があっお、ひょっずしたら掗濯をしおいるこずでも歌え
ちゃうんじゃないかっお思うほどだよ。で、僕はそこから䜕かを
感じるんだ。3぀目はアヌス・りィン
ドファむダヌ。今日のミュヌゞシャ
ンの倚くに圱響を䞎えおいるにも関
わらず過小評䟡されおいるバンドさ。
圌らの歌の構成や、奇劙な䞭東の数
秘孊、占星術の圱響は、ディスコ・バン
ドずいう名のもず芋萜ずされおいる
ず僕は思う。圌らの珟代ノァヌゞョン
はりヌタン・クランだよね。かなり䌌
た圱響をもっおるだろ。倩才のRZA
が同様に今日のバンド・サりンドに圱
響を䞎えおいるようにね。
ボヌズ・オブ・カナダずいうナニット名
は『National Film Of Canada」ずいう映像制䜜䌚瀟のドキ
ナメンタリヌ・シリヌズに由来しおいるそうですが。
マヌカス州が出資するカナダの映画ドキュメンタリヌ制䜜
機関さ。圌らの専門はドキュメンタリヌだけど、芞術䜜品もたく
さん䜜っおいる。僕らがカナダに䜏んでいた頃、16ミリで撮圱
した野生動物の番組がトレンドだったんだ。芖芚的に玠晎らし
くお、䟋えば、鷹が県䞋に広がる広倧な景色に空から舞い降りお
くる映像にナレヌタヌの声がたるで詩のように絡むずいった感
じ。映像に䌎う音楜はシンセサむザヌをベヌスにしたものだっ
た。たるで実隓的なシンセサむザヌ・ミュヌゞックずいう感じだ
ったんだけど、レコヌディングがい぀もパヌフェクトだずはいい
難かったけど。
この番組から音楜的なヒントも埗たんですか。
マむク”公的な情報映像”っおあるだろ。䟋えば「電線の近くで
凧をやるのは危ない」ずか、「正しいはしごの登り方」ずか。カナ
ダではNFBがこれらの映像のほずんどを請け負っおいる。これ
らの映像に䜿われる音楜にはひずを脅すような底意があるず思
うんだ。それは぀ねにむンスピレヌションを䞎えおくれた。普通
のポップ・レコヌドよりもかなり奇怪なものだし。ほかに倧きな
むンスピレヌションを受けたものは、叀いSF映画で䜿われおい
るような、シンセひず぀のサりンド・゚フェクト。むギリスの「ドク

映画は音楜やむメヌゞに倧きな圱響を䞎えた。荒涌たるノィゞョンの未来に぀ね
に興味を持っおいお、ずくに1970幎代の芖点での未来には圱響されたね。

タヌ・フヌ」ずか『チャッキヌ」ずかの映画に䜿われおいるよう
なね。事実、僕らはポップ・ミュヌゞックなんかよりも、テレビや
映画から倧きなむンスピレヌションを受けおきた。あずは、アメ
リカのテレビ・シリヌズのゞングル、日本のアニメの『ガッチャマ
ン』なんかで最埌に流れるや぀ずか笑。
圱響を受けた映像、あるいは映画を具䜓的に教えおください。
マヌカスむマゞネヌションの入り蟌める䜙地がある映画が奜
きなんだ。同時に、矎しいショットず珟実䞖界に沿ったルヌズな
アドリブの察話がむンスピレヌションを䞎えるような䜜品が奜み
かな。僕のノィデオ・コレクションではたぶん、SF映画のほずん
どを網矅しおいる。でも、本圓に奜きなのはニコラス・ロヌグの
『矎しき冒険旅行」、ミケランゞェロ・アントニオヌニの「砂䞘』
あるいは「パピペン』や『アラビアのロレンス』だ。これらには共
通のテヌマがあるず思う。あず、サヌフィンの映画も奜きだ。で
も、珟代のや぀じゃなくお、70幎代に
録られたもので16ミリのでサむケデ
リックなサりンドトラックが぀いおるや
぀『ビッグ・りェンズデヌ」ずか。スロヌ
モヌションのりェむノ・チュヌブのカラ
䞀映像には非垞に矎しいず感じさせる
䜕かがあるんだよね。いっぜうで、アシ
ッドなサむケデリック音楜が芳おいる
者の意識を満たすんだ。
マむク『ピクニック・アット・ハンギン
グ・ロック」『いれずみの男』ブラッド
ベリ原䜜、『りィッカヌマン』むギリス
の超カルト映画。これらすべおの映
画は芳る者の心を働かせるスペヌスを残しおいる䜜品だから
ね。それによっお心をかきみだされるけど、効果的な映画だ。
BOCの音楜はスコットランドの田園颚景や霧がかかった倜明けの颚景などをむメヌゞさせたすが、あなたたちの制䜜においお地域性ずいう゚レメントは重芁な意味がありたすか日本では生たれ埗ない颚景描写だず思うんですが。 マむク面癜いこずを蚀うなあ。ずいうのも、僕は぀ねに日本
の景色っおいうのはスコットランドに䌌おいるんじゃないかず
想像しおたからなんだ。山や朚々があっお、たくさん雚が降る
だろ。でも、おそらく君は日本の郜䌚のこずを蚀っおいるんだ
ろうな。僕はどこぞ行っおも自然の景色からむンスピレヌショ
ンを受ける。
僕にずっお音楜ぞのむンスピレヌションを消耗させるものが
ひず぀あるずしたら、それは郜䌚の圱響だ。郜䌚の環境ではあ
たり長く暮らせない。すぐにもっず静かなずころぞ逃げる必芁を
感じるんだ。閉所恐怖症的な気持ちになるだけでなく、街に倧
勢のひずたちが抌し合いぞし合いしおいるっおいうのがダメな
んだ。もちろん、ひずづき合いは奜きだ。でも、電車の䞭や混み
合った店に抌し蟌められおいるっお感じるのが嫌なんだ。僕は
スタゞオから空や氎平線が芋えないずダメなんだよ。
1996幎、オりテカのショヌン・ブヌスから連絡があっおスカ

2002 04 Remix No130 pg46.jpg

ムンからのリリヌスが決たったそうですね。 マヌカス嬉しかったよ。スカムは興味深い音楜を䜜るこ
ずに察しお真剣に取り組んでいるレヌベルだず知っおいた
し、くスカムずオりテカの䞡方が僕らのサりンドに興味をもっ
おいるっおいうのは、時厳しい状況に眮かれおいた自分たち
にずっお、ずおも気づけられるこずだった。
そうしおリリヌスされたファヌスト・アルバム『Music Has
'
The Right To Children』のタむトルの意味するずころは マヌカスこのタむトルはね、70幎代埌半の環境保護論者のス
ロヌガン「Children Have The Right To Music子䟛たち
は音楜をやる暩利がある」を遊んだものなんだ。圌らは子䟛た
ちに、よりポゞティノなこずぞのむンスピレヌションを䞎える手段
ずしお音楜をプレむするこずを孊んで欲しいず願った。぀たり僕
らはその蚀葉をパロディっお音楜がリ
スナヌをコントロヌルしおいるんだ、
ずいう意味をほのめかしおみたんだ。
あのアルバムのスリヌノには顔のな
い写真が茉っおいたすが。
マむク悲劇的な底意をもたせる意図
があった。写真は銎染みがあるものに
芋える、たるでリスナヌの家族の写真
かのようにね。でも䜕かくすんでいお、
はっきりしない。それが䞍安をそそる。
操䜜したり砎壊したサりンドや、自分
自身の過去の圱響を取り入れた音楜
を䜜るのなら、それがリスナヌにも共
有され、リスナヌ自身の経隓ずなるような䜜り方をしなければ
いけないんだ。

数孊の本を読むのが本圓に
奜きなんだ。僕らの音楜やアむディアに
巚倧な圱響を䞎えおいるよ。そしお、
それを知れば知るほど、毎日の生掻の
䞭の事柄にミステリアスな数孊的理由を
より芋぀けるようになるんだ。

“アク゚リアズ”や“ハッピヌ・サむクリングのような曲ではカ
ットアップされた蚀葉が面癜い効果を醞し出しおいたすが、あ
あいう意味のない蚀葉遊び的なアプロヌチの意図するずころ
は䜕ですか
マヌカスあれば”考えを誘発するテクニックだよ。蚀葉をあ
あいう颚に䜿うのが奜きなんだ。それを聎いおいるずリスナヌ
が認識するこずなしに、ちょっずした謎や方皋匏を音楜の䞭に
構築するこずができるからね。
“アク゚リアズ”で出おくる蚀葉、あれば“オレンゞっお蚀っお
るんですか、“ナレッゞず蚀っおいるんですか、なにぶん英語
が苊手なんで教えお䞋さい。
BOC無回答
新䜜『Geogadd」に“Music Is Math音楜ずは数孊である※
ずいう曲がありたすね。その曲の䞭でも数字を読み䞊げおいた
すが、いったいあなたがたが数字に惹かれる本圓の理由は䜕で
すか
マむク数孊の本を読むのが本圓に奜きなんだ。僕らの音楜や
アむディアに巚倧な景響を䞎えおいるよ。そしお、それを知れば
知るほど、毎日の生掻の䞭の事柄にミステリアスな数孊的理由
をより芋぀けるようになるんだ。それから、パヌフェクトなア

ヌトず呌べるようなものをクリ゚むトするために数孊を䜿うこず
は、倧きな魅力でもある。自分たちのやっおいるこずは䜕でも
パヌフェクトだ、っお蚀っおいる蚳じゃないよ。でも、レオナル
ド・ダ・ノィンチなどのアヌティストがアヌトの数孊的性質に取り
憑かれおからずいうもの、僕らにも数孊を甚いおパヌフェクトな
音楜を䜜ろうずいうある皮”聖なる理想”があったんだよ。圌の
ような熟緎の画家が数孊を䜿い”パヌフェクドな絵をクリ゚ヌ
トしょうずしたようにね。
“The Smallest Weird Number 最小の奇劙な数字”ずい
う曲もありたすよね。いったいこれはどういう数字なんですか
マヌカス 70。
奜きな小説家は誰ですか
マむクりンベルト・゚ヌコ、ニヌル・ガンスコットランドの䜜
家、ロバヌト・アントン・りィル゜ン
神秋幻想文孊、キム・スタンリ
ヌ・ロビン゜ンレッド・マヌズ』で知
られるSF䜜家。
マヌカスグレッグ・ベア、ロバヌト・ア
ントン・りィル゜ン。
ルむス・キャロルずゞェむムズ・ゞョむ
スずではどちらが奜みですか質問
者の予想ではキャロルなのですが。
マヌカスそうだよ、ルむス・キャロル
だよ。䜕故なら圌はひず぀のアヌト䜜
品を別のアヌトの䞭に隠すずいうアむ
ディアを理解しおいるから。ずは蚀っ
たものの、ゞェむムズ・ゞョむスも同じこずをやった。でも、キャ
ロルの非ファンタゞヌ的なストヌリヌを䌝えるのにファンタゞ
ヌを䜿うやり方は倩才的だよ。
『ハリヌ・ポッタヌ」に぀いおひずこず。
マヌカスあの本はただ読んでいない。映画は芳たけど、面癜
かったよ。でも、もう少し先が予想できないものを期埅しおたけ
どね。䞖界䞭の子䟛が『ハリヌ・ポッタヌ」の本を
読んで圱響を受けるっおいうのは玠晎らしいこずだず思うよ。携垯電話、スニ
ヌカヌ、倧量生産されたポップ・ミュヌゞックにずり憑かれた䞖
界で、いたでも本を読み、想像力を䜿 いながら育っおいる子䟛
もいるんだずいうのを知っおほっずしたよ。垌望を䞎えられた。
ビョヌクの「ノェスパタむン」に぀いおはどう思いたす
マヌカス『ノェスパタむン」を聎いおいないんだ。
でも、゚むフェックス・ツむンには共感する郚分は倧きいんじや
ないですかずくに圌の幌児性が出おいるずころずか。
マむクリチャヌドの音楜には僕らずの぀ながりを感じるよ。圌
があたりナヌモアを䜿っおないずきのこずだけど。圌の堎合、幌
児的な瞬間でさえもアシッド的で理知的なんだ。圌は音楜の倩
才だよ。
新䜜のタむトルの意味するずころを教えおください。
マヌカス『Mucis Has The Right To Children」は僕らに
ずっお特定の意味をもったものだった。でも、僕らはリスナヌに

2002 04 Remix No130 pg47.jpg

自身の意味をタむトルから芋぀けお欲しいず思っおいる。ある
特定の意味に狭めおしたうよりは、ク゚スチョン・マヌクを残し
おおいた方がむンスピレヌションを䞎えるからね。
Geogaddi」はコンセプトありきのアルバムではないんですか
マむクコンセプトがあるずしたら、めちゃくちゃの状態におかれ
たずきの楜しさ。音楜、サりンド・ノィゞュアル、そしお知芚が二
ントロヌルの効かない状況でおかしな動きをみせ、幻芚のよう
に無秩序にあちこちぞず動き回る。ノィゞュアルに䟋えるず、普
通のポップ・ミュヌゞックのアルバムを粉々に打ち砕いたオレン
ゞのガラス補のボトルを通しお芋る感じかな。
サむケデリックず定矩されるこずに違和感はありたすか
マヌカスないよ。もし、それが科孊的な意味でのサむケデリア
ずいう意味で、バンドや映画が信奉する䜿い叀されたカルチャ
ヌずしおの意味でなければね。サむケデリックな経隓っおいうの
は60幎代のカルチャヌやヒッピヌのクリシェの倖偎に存圚する
んだよ。サむケデリックな経隓は新石噚時代の穎居人であろう
ず、遠くの惑星にいる宇宙人であろうずできるこずなんだ。
サむケデリックずいうものをどのようなものだず考えおいたすか マむクアヌトずいう意味かな。正垞であるこずの退屈を打ち砎
るこずによっおむンスピレヌションを䞎えるアヌトすべお。増長
した、たたは砎壊されたマむンドをも぀ずいう経隓を喚起する
ものすべお。
曲のなかで子䟛声を倚甚するのは、どうした理由からですか マむクリスナヌに即座に効果を䞎えるこずのできるサりンドな
んだ。しかし、その意味はいろいろな捉え方ができる。䟋えば
幞犏感、喪倱感、恐怖、興奮、悲しみなど。ある楜曲のなかでこれ
らの声を聎くず、それらの感情が増匷されるんだ。ずくにその
声を取り入れた意味がわからないずきにはね・・・。
音楜的経隓においお、BOCがもっずも重芁芖するこずは䜕で
すか
マヌカス自分が想像したものを再構築しおレコヌディングす
るこず。それが䜜曲の究極の目的なんだ。぀たり、䞭間郚分を
取り陀いお、自分の頭のなかで最初に聎いたものをリスナヌに
察しダむレクトに䌝える。僕は、もし神がいるずしたら、神は音楜
を通じおコミュニケヌトするのだず思っおいる。いたたで、音楜
を通じお神に到達しようずしたミュヌゞシャンに぀いお自分な
りに研究をしおきた。そしお、無然にも圌らの䜜った音楜ずいう
のは、僕をもっずも奇劙な気持ちにさせたものだったんだ。た
るでそれらの曲がアヌティストによっお䜜られおいないような
感じだったんだ。ブラむアン・りィル゜ンの”ゎッド・オンリヌ・ノ
りズを聎いおみおよ。祈りを捧げる神がいるんだったら、僕も
これを詊しおみようず思う。口

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albumreviews


KICK THE CAN CREW

Vitalizer

キックは䜕も倉わっちゃいない。圌らは芋事に前䜜「Young King」の延長線䞊で新しいアルバムを぀くり䞊げ
た。ここではやっぱり堂々巡りの自問自答ずナむト・クラビングの楜しさが語築豊かなラむミングの䞭で歌われる。
特集の原皿では「前䜜より確蚀犯的に倧味に仕䞊げられた䜜品」ず曞いたが、聎けば聎く皋、やっぱり倉わっおはいないずいう印象の方が勝っ
おいく。それなのに、前䜜が倧奜きだった自分が今䜜を積極的に支持できな
い理由は、䟋えばこういう事なのかもしれない。僕はキックの、ヒップホップ・サヌクルにおける類型的な「䞍良
的衚珟」ぞのアンチずしお打ち出される「ナむヌノな衚珟」にこそはっきりず匕かれおきた郚分がある。しかし圌
らが、いざヒップホップ・シヌンから出お、Jポップ・シヌンの䞭に殎り蟌んでいったら、そこには「䞍良的衚珟」よ
りも「ナむヌノな衚珟」の方がずっず倚くお、しかも求められおいお、圌らは溶け蟌むようにすんなりず受け入れら
れおしたった。そしお圌らの「アンチ」の郚分はうやむやになっおしたったのだ。「倧味」に感じたのはそこだろう。
しかし、だからこそ、これは倧きな結果を出すアルバムになるのだ。間違いなく僕が少数掟である。磯郚涌


BOARDS OF CANADA

Geogaddi

これは察岞の火事を眺めるような音楜だ。ボヌズ・オブ・カナダはこの時代に起こっおいる党おのこずに玠知ら
ぬ顔をしお、ただただ機胜的なトリップ・ミュヌゞックを甚意する。逆回転するドラムや、繰り返される叀びたノォむ
ス・サンプルが象城するように、圌らにずっおのトリップずはスタルゞヌに浞るこずである。そしお、今䜜にははっ
きりず”1969”ずいう曲があり、そのノスタルゞヌは楜倩的ではなく、悪い予感に満ちおいる。ノスタルゞックなト
リップを甚意しおおきながら、ボヌズ・オブ・カナダが連れおいくのは、ラブピヌスの挫折を予感させるようなりッ
ドストックがあった幎、1969幎だ。そのこずを譊告するために、圌らは矎しいメロディには沈み蟌んでいくマむナ
コヌドを、麻薬的なドラム・ルヌプには厩れ萜ちる瞬間を忍ばせおいる。が、しかし、これはハヌメルンの笛吹
きのような音楜でもある。淡自か空隒ぎかずいうこの時代は居心地が悪いず思っおいお、その向こうに埅っおい
るのが䟋えどんなバッド・トリップであろうず、この魅惑的なメロディヌずリズムなら぀いおいっおしたう人は倧勢い
るだろう。玄3幎半ぶりのセカンド。無気味な皋タむミングの良いリリヌスだ。磯郚涌


SHING02

400

「400」をラむノで聎いお以降、固唟を飲んでただその時を埅っおいた。「400」をアカペラで聎いたずきの埮動
壁蝚出来なかった沈痛な苊々しい迄の衝撃を思い出す。リリックが思いっきり突き刺さっおくるんだ。ブルブル
ず震えたグヌに固たった拳の鉟先は次第に䜕時もの凊に。そう遂にシンゎ02の新䜜が完成したんだ。シンゎ
02の魅力のひず぀に、圌の䜜詞の他より秀でた胜力がある。それは、珟代の闇の郚分にも深い共有郚分を有
しおいるず思われるから、䞍思議ず共感を芚える。それはボクに限ったこずじゃないかもしれないが。闇の郚分は、
少なからず、含み笑いにも䌌た笑いを䌎う。それはシンゎ02の䜜品からも読み取られ、それは痛痒い箇所をくす
ぐられ火炙りにされるそんな趣。぀たりは、リリックに共感出来る曲々に面癜みみたいなものを匷く感じる。そこ
で、ふず、あっ『400」は、「400」のリリックは党郚日本語なんだず、ふず我に還る。日本語ラップに䜕もリアルを

感じない若人の方々には共感を埗られるんではないのでしょうか䜕故かっおシンゎ02の䞖界は確実に
独創的で、でも日垞的で、それは成立しおるから。リアルさで比范するず「緑黄色人皮」の120%。北川達哉


Translated Text[edit]

Note: Translated by ChatGPT-4o


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Boards of Canada:

Magical, Mystery, Cycling

Finally, Boards of Canada have released their second album, showcasing their cyclical, dreamlike quality.


Should we say “finally”? Or perhaps “at long last”? Or maybe “just when we'd almost forgotten about them”? Honestly, I'm not sure. Either way, Boards of Canada have a new release. Yes, it's happening, Mr. Katon! But wait, what is Boards of Canada? The hottest name in electronica post-Autechre? Oh please, let's not reduce them to some B-grade critic's cliché. This is the psychedelic of the now, where progress and decay coexist in harmony.


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words Tsutomu Noda . Nachiro Kato

translation Kyoko Fukuda . Kana Muramatsu

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The appeal of Boards of Canada lies, without a doubt, in their extreme playfulness. Their popular tracks like "Aquarius" and "Happy Cycling" share a playful dreamlike quality. For example, in "Happy Cycling", the nonsensical words spoken repeatedly within the minimalistic loops create a dry, dreamlike world. There's no room for adult concepts like love or spirituality in this space—it's a dream built on an almost childlike perspective. The dry yet lyrical quality of the dream, with its intersections of nonsense, is where Boards of Canada remains fully committed.


This type of psychedelia is far removed from both an attempt to engage with reality and the search for meaning within the dreamworld. As a result, we find ourselves endlessly spinning within Boards of Canada's "Happy Cycling" (a literal cycle of happiness). As long as we listen to the music, the dream continues spinning infinitely.


It's like in Alice in Wonderland when the sister knows that simply opening her eyes would bring her back to the dull reality. And honestly, it's not just her who knows this.

When Music Has the Right to Children was released in 1998, many who fell in love with it probably didn't want to wake up to disillusionment. Much like how a child is engrossed in playful nonsense, only to have the mood ruined by an adult's dull reasoning, we all know that whether it's psychedelia or fantasy, adult logic can often feel out of place. We've grown tired of preachy meanings, neatly packaged romanticism, or the same old “one love” sentiment. In that case, it's better to be completely isolated from such things.


In the late 90s, while rave culture flourished in Japan, Boards of Canada's music, with its dry, lyrical dreaminess, offered something entirely different, filling a unique need on Japanese dance floors. In "Aquarius", numbers are recited in a minimalist style but eventually jump randomly. The randomness doesn't matter, though; we're simply playing in this dry, dreamlike nonsense. This is the essence of Boards of Canada's music, a continual repetition that plays with minimalism, children's voices, and dreamlike sounds. It's a sound that's hard to describe as anything other than BoC, a slightly muffled, rotating, dreamlike sound.


In the first album's opening track, "An Eagle in Your Mind", the child's voice saying "I love you" sounds like it's mocking reality, beckoning us into this closed, expansive dreamworld. In the UK, Boards of Canada is classified as psychedelic rather than electronica, and indeed, their music has more in common with The Beatles' Sgt. Pepper's or wikipedia:The Beach Boys' Pet Sounds than with Autechre. Their second album, Geogaddi, is essentially a direct continuation of their first. Although there are some minor changes in rhythm and sound, it's essentially a sequel.


While Richard James (Aphex Twin) constantly shows different sides of himself with each album, the Scottish duo of Mike Sandison and Marcus Eoin faithfully recreated their dreamworld again. They presented their isolated, otherworldly space. "When we think about reality, we have to work, defecate, pay taxes..." said Kato-san. "Exactly, Kato-san. That's the reality. It's impossible to play in this dreamworld forever," he replied. "In fact, this is the pursuit of the impossible. Perhaps that's what leads to their dry lyricism." "Ah, that's quite a bleak perspective," Kato-san laughed.


First, about how the two met.
Marcus: We spent a lot of time outdoors, learning to be creative. As a kid, I was really into movies, especially sci-fi and the kinds of films my parents didn't want me to watch.
The movies I watched back then had a huge impact on the music and imagery I create. I've always been fascinated by dystopian futures, particularly from the 1970s perspective.
They traveled around various places, like northern Scotland, southern England, and Alberta, Canada.
Marcus: My parents worked in construction, so we moved wherever the work was.
What place left the most impression on you?
Mike: Probably northern Scotland. It's so simple and laid-back there. It allowed me to focus on important things, like reading books and breathing fresh air. However, living in such a remote community meant missing out on much of popular culture. The ideal, I think, is to experience both extremes at some point in life because it broadens your perspective.
Can you name three rock bands you like?
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Marcus: Other influences were Devo, Nitzer Ebb, DAF, and various underground hip-hop records.
Could you name three black music artists you like?
Marcus: Stevie Wonder. If he didn't exist, pop music today would sound entirely different. Then there's Mary J. Blige. Honestly, I don't like most of her music, but her singing carries such pain and emotion that I feel like she could even sing about doing laundry, and I'd still feel something from it. The third is Earth, Wind & Fire. They're an underrated band despite influencing many musicians today. I think their song structures and the strange influences from Middle Eastern numerology and astrology are overlooked just because they were labeled as a disco band. Their modern version would be Wu-Tang Clan, right? They probably share similar influences. Just as the genius RZA has influenced the sound of today's bands.
Is the name Boards of Canada derived from the "National Film Board of Canada" documentary series?
Marcus: It's a state-funded Canadian film/documentary production organization. While their specialty is documentaries, they've made a lot of artistic works too. When we lived in Canada, wildlife programs filmed on 16mm were trending. They were visually stunning, like footage of a hawk soaring down from the sky into a vast landscape, accompanied by narration that felt poetic. The music that went with these images was synthesizer-based. It felt like experimental synth music, but I can't say the recordings were always perfect.
Did you draw any musical inspiration from these programs?
Mike: There are those "public information films," you know? Like "flying a kite near power lines is dangerous" or "how to climb a ladder properly". In Canada, NFB handled most of these films. I think the music used in those films had a kind of sinister undertone. It always inspired us, more so than regular pop records. Another big inspiration was the single-synth sound effects used in old sci-fi movies, like in the UKs Doctor Who or Child's Play. In fact, we've been more inspired by TV and film than by pop music. Also, things like jingles from American TV series or the ending theme of the Japanese anime Gatchaman (laughs).
Could you name specific films or movies that have influenced you?
Marcus: I like films that leave room for imagination. At the same time, I enjoy works where beautiful shots and loose, ad-libbed dialogues along with the real world provide inspiration. My video collection probably covers most sci-fi films. But what I really love are Walkabout by Nicolas Roeg, Zabriskie Point by Michelangelo Antonioni, or Papillon and Lawrence of Arabia. I think they share a common theme. I also like surfing movies, but not modern ones — the ones shot in the 70s with psychedelic soundtracks, like Big Wednesday. There's something about the slow-motion wave tube shots that feels incredibly beautiful. Meanwhile, the acid-like psychedelic music fills the consciousness of the viewer.
Mike: Picnic at Hanging Rock, The Illustrated Man (based on Bradburys novel), The Wicker Man (an ultra-cult British movie). All these films leave room for the viewer's mind to work, which stirs up emotions, making them effective films.
Your music as BOC evokes images of Scottish countryside or misty dawn landscapes, but does regionality play a significant role in your production? I don't think such landscape depictions could be born in Japan.
Mike: That's an interesting thing to say because I've always imagined that the landscape of Japan is somewhat similar to Scotland. Mountains and trees, and lots of rain, right? But you're probably referring to urban Japan. For me, I draw inspiration from natural landscapes wherever I go. If there's one thing that drains my inspiration for music, it's urban influences. I can't live long in an urban environment. I immediately feel the need to escape to quieter places. It's not just the claustrophobic feeling, but also the crowd of people pushing and shoving in the city that I can't handle. Of course, I enjoy socializing. But I hate the feeling of being crammed into a train or a crowded store. I need to be able to see the sky or the horizon from the studio.
2002 04 Remix No130 pg46.jpg
In 1996, you were contacted by Autechre's Sean Booth to release your music on the Skam label.
Marcus: I was very happy. I knew that Skam was a label that takes making interesting music seriously, and both Skam and Autechre being interested in our sound was a big realization for us, especially since we were in a tough spot at the time.
What does the title of the first album, Music Has The Right To Children, mean?
Marcus: The title is a play on a slogan from environmental activists in the late '70s: "Children Have The Right To Music". They wanted children to learn to play music as a way to inspire them toward more positive things. So, we parodied that phrase, hinting at the idea that music controls the listener.
The sleeve of that album features photos without faces.
Mike: We intended to give it a tragic undertone. The photos seem familiar, like family photos, but something is off and unclear. That gives a sense of unease.
You like books about mathematics. How has that influenced your music?
Mike: Math has had a huge influence on us. The more we learn about it, the more we see mysterious mathematical reasons behind everyday things. Using math to create something you could call "perfect art" is fascinating. Not that we're saying what we do is perfect, but much like artists such as Leonardo da Vinci, who were obsessed with the mathematical nature of art, we too have this "sacred ideal" of using math to create perfect music.
"I really enjoy reading books about mathematics. They've had a huge influence on our music and ideas. The more I learn, the more I find mysterious mathematical reasons behind everyday things."
What do you mean by "The Smallest Weird Number" in your track?
Marcus: 70.
Who are your favorite novelists?
Mike: Umberto Eco, Neil Gunn (a Scottish author), Robert Anton Wilson (fantasy), and Kim Stanley Robinson (known for Red Mars).
Which do you prefer, Lewis Carroll or James Joyce? I expect Carroll.
Marcus: Yes, it's Lewis Carroll|Carroll. He understood the idea of hiding one piece of art within another. Although James Joyce did the same thing, Carroll's way of telling a non-fantasy story using fantasy is genius.
A word about Harry Potter?
Marcus: I haven't read the book yet. I saw the movie and thought it was interesting, but I expected something less predictable. Still, it's great that children worldwide are reading Harry Potter. It's reassuring to know that kids are still growing up using their imagination, reading books in a world dominated by cell phones, sneakers, and mass-produced pop music. It gave me hope.
What do you think of Björk's Vespertine?
Marcus: I haven't listened to Vespertine.
But you must feel a certain kinship with Aphex Twin, especially with his childlike qualities, right?
Mike: I feel a connection with Richard's music, though only when he's not using humor. Even his childlike moments are acid-like and intellectual. He's a musical genius.
What does the title of your new work mean?
Marcus: Music Has The Right To Children had a specific meaning for us, but we leave it open for interpretation by the listener.
2002 04 Remix No130 pg47.jpg
"I want people to find their own meaning in the title. Leaving a question mark rather than narrowing it down to a specific meaning sparks more inspiration."
Isn't Geogaddi a concept-driven album?
Mike: If there's a concept, it's the enjoyment of chaos. The music, sound, visuals, and perception all behave oddly, moving uncontrollably, like hallucinations bouncing around in a disorderly fashion. Visually, it's like looking through an orange glass bottle that has been shattered, like a typical pop music album smashed to pieces.
Does being labeled "psychedelic" feel uncomfortable?
Marcus: Not at all, as long as it's in the scientific sense of psychedelia, rather than in the worn-out cultural sense that bands or movies might adhere to. Psychedelic experiences exist beyond 1960s culture or hippie clichés. Whether it's a Neolithic caveman or aliens from distant planets, they can have psychedelic experiences too.
How do you define something as psychedelic?
Mike: I see it as art—anything that breaks the monotony of normalcy and inspires creativity. It's anything that evokes the experience of an expanded or disrupted mind.
Why do you often use children's voices in your tracks?
Mike: It's a sound that has an immediate effect on listeners, but it can be interpreted in many ways—evoking happiness, loss, fear, excitement, or sadness. Hearing those voices within a track amplifies these emotions, especially when you don't quite understand why they're there.
What's the most important aspect of the musical experience for BOC?
Marcus: Reconstructing and recording what you imagine. That's the ultimate goal of composing—removing the middle ground and directly conveying to the listener what you first heard in your head. I believe that if there is a god, they communicate through music. I've studied musicians who tried to reach god through music, and their creations often made me feel the strangest. It was as if the music wasn't created by them. Listen to Brian Wilson's "God Only Knows". If there's a god to pray to, I think I'll give this a try as well."
2002 04 Remix No130 pg114.jpg

albumreviews


KICK THE CAN CREW

Vitalizer

Kick hasn't changed at all. They have masterfully created a new album as a direct extension of their previous work, Young King. Once again, they explore the endless cycle of self-questioning and the joy of nightclubbing, expressed through their lyrically rich rhymes. In my feature article, I wrote that this work is "a more boldly crafted piece than their previous one", but the more I listen, the more the feeling that nothing has changed overpowers me. Yet, despite my love for their last album, I can't wholeheartedly support this new one. Perhaps the reason lies in something like this: I was particularly drawn to Kick's "naive expression," which stood out as a clear contrast to the stereotypical "bad-boy expression" common in hip-hop circles. However, once they stepped out of the hip-hop scene and dove into the J-pop scene, they found that "naive expression" was far more prevalent—and even in demand—than "bad-boy expression". They were easily accepted, seamlessly blending into the J-pop world, and their "anti" stance became muddled in the process. That's where the "boldness" I mentioned stems from.


But for that very reason, this album will likely achieve significant success. There's no doubt that I'm in the minority. (Ryo Isobe)


BOARDS OF CANADA

Geogaddi

This is music that feels like watching a fire on the other side of the river. Boards of Canada keep a nonchalant face toward everything happening in this era, simply providing functional trip music. As symbolized by the reversed drums and repeated, worn-out voice samples, for them, a "trip" means indulging in nostalgia. And in this work, there's a clear track titled "1969", but the nostalgia it evokes is not optimistic; it's filled with a sense of foreboding. Despite offering a nostalgic trip, where Boards of Canada take us is back to 1969—the year of Woodstock—a year that foreshadows the disillusionment of love and peace. To warn us of this, they weave minor chords into their beautiful melodies, sinking them, and moments of collapse into their hypnotic drum loops. Yet, this is also music like the Pied Piper's. In this unsettling time, whether we're caught up in shallow frivolity or not, no matter what bad trip awaits on the other side, many will likely follow this mesmerizing melody and rhythm. Their second album in about three and a half years. An eerily well-timed release. (Ryo Isobe)


SHING02

400

Ever since I heard “400” live, I've been holding my breath, just waiting for this moment. I remember the painful, bitter shock I felt when I first heard “400” a cappella—it left me utterly motionless. The lyrics pierced straight into me. My clenched fist, shaking and tense, gradually relaxed into its usual state. And now, finally, Shing02's new work is complete.


One of Shing02's greatest talents is his exceptional lyricism. His words resonate deeply, as they seem to connect with the darker parts of modern life, creating a strange sense of empathy. I'm sure I'm not the only one who feels this way. These darker elements often come with a smirk, a kind of laugh that feels like it's hiding something. This nuance can be found in Shing02's work too—it's as if he's tickling the most sensitive spots, setting them aflame. In other words, the songs with lyrics we can empathize with are incredibly compelling.


Then, suddenly, it hits me—oh right, “400”, its lyrics are all in Japanese. For the younger generation who don't find anything real in Japanese rap, perhaps they'll connect with this. Why? Because Shing02's world is undeniably unique, yet also relatable—it works. If we're talking about realism, “Rhyme and Reason” hits 120%. (Tatsuya Kitagawa)


Scans[edit]

Highlights[edit]

  • Mike: If there's a concept, it's the enjoyment of chaos. The music, sound, visuals, and perception all behave oddly, moving uncontrollably, like hallucinations bouncing around in a disorderly fashion. Visually, it's like looking through an orange glass bottle that has been shattered, like a typical pop music album smashed to pieces.
  • Marcus: Reconstructing and recording what you imagine. That's the ultimate goal of composing—removing the middle ground and directly conveying to the listener what you first heard in your head. I believe that if there is a god, they communicate through music. I've studied musicians who tried to reach god through music, and their creations often made me feel the strangest. It was as if the music wasn't created by them. Listen to Brian Wilson's "God Only Knows". If there's a god to pray to, I think I'll give this a try as well.

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References[edit]